タイの輸入車はなぜ高い?関税と計算方法を解説

タイへ車を輸入する際は、輸入関税・物品税・地方税・付加価値税の4種類の税が課されます。自動車税は車種によって異なります。

輸入車には、CIFの価格から税額が算出されてます。CIFは『Cost+Insurance+Freight』という意味で、Costは車の値段、Insuranceは保険、Freightは運用費です。

例えば、生産国での車の価格が500,000バーツで、生産国からの輸送費と保険料が200,000バーツであれば、合計のCIFコストは700,000バーツとなります。

計算方法

1.輸入関税

輸入関税とは、タイで消費される輸入品に対する税金の徴収です。ほとんどの場合、自動車の輸入関税はCIFの80%です。ただし、MG車のように、タイと中国が自由貿易協定(FTA)を結んでいるため、輸入関税の対象外となっているものもあります。

2.物品税

物品税は、商品やサービスにかかってくるものになります。算出方法は、車種、エンジンサイズ、炭素放出などによって異なります。

物品税  = [(CIF  + 輸入関税) x 税率 ] / [1 – ( 1.1 x 税率 ) ]

3.地方税

地方税は、首都バンコクと地方に配分するために追加で徴収する税で、物品税の10%を徴収しています。

4.VAT

付加価値税として7%が課されます。

付加価値税:(CIF+輸入関税+税物品税+地方税)x 7%

計算例

車のCIFが700,000バーツである場合

輸入関税(80%) = 700,000 x 80% = 560,000

物品税(車種の30%) = [(700,000 + 560,000) x 30% ] / [1 – (1.1 x 30%)] = 564,179

地方税 = 564,179 x 10% = 56,417.9

付加価値税(VAT) = (700,000 + 560,000 + 564,179 + 56,417.9) x 7% = 131,641.78

車のトータル価格は 700,000 + 560,000 + 564,179 + 56,417.9 + 131,641.78 = 2,012,238.68 THBとなります。